新規就農の方法

農業で喰っていく事は難しいという。跡継ぎは無く、老夫婦はどんどん離農していく。
上手に経営している人もいるだろうが、倒産して借金にあえいでいるケースも多い。
成功する人もいれば失敗するひともいる、これは農業だけの事ではなく、どんな産業でもそうで
あろう。  全てが上手くいくわけではない。
脱サラして新規就農する、というのは何も今に始まった話ではない。
この地区にも、以前は内地からの脱サラ農民が何組もいたが、今は誰も残ってはいない。最長でも10年位だったのではないだろうか。何故だろう? 一生懸命やっても何故暮らしていけないのだろう?
いろいろ原因はあると思うが、結局のところは「農業は飽和状態」だから、という事なのではないかと思う。つまり農産物は余っているのだ。
今時食材を手に入れるのに苦労する、などという事はない。町中に溢れるスーパー・コンビニで何でも気軽に安く買える時代だ。なけれは何でも輸入すれば済む事なので誰も何にも困らない。

離農が進んで農家人口は減ったかもしれないが、大型機械を導入しての規模拡大も進んでいるので生産量はむしろ増加している。米などは余って未だに減反政策を続けている位なのだから。
おまけに安い輸入農産物はジャンジャン入ってくる。無意味な過当競争を強いられているというのが、現状なのではないだろうか。
車製造メーカーは既に固定している。一般家電メーカーも世界に冠たる有名メーカーのオンパレードである。今からこうした業界に新規参入しようとしても、相当な困難が伴うだろう事は容易に想像できる。
大型スーパーが新規開店してしまうと、地元商店街はひとたまりもない。個人商店も皆コンビニに衣替えしてしまった。
無農薬有機栽培でいくら特色を出したとしても、大型量販店(慣行農産物・輸入農産物)との競争にあってはひとたまりも無い。ケンカにもならない。
国内自給率100%を達成するとか、国産農産物を守ろうというグリーンコンシュマーが沢山育ってくれれば、光のさす可能性もあるかもしれないが、そう簡単には変わらないだろう。
跡継ぎがいない、地域が崩壊する、積極的に新規参入者を受け入れる自治体もある。しかしこれはあくまでも各論の話である。農業を継ぐ人がいなくても、一部の地域が崩壊したって、全体としてみれば誰も何にもこまらない。
これからも農家の数はどんどん減り続けるだろう。政府もそれを望んでいるかもしれない。
町をちょっと離れて田舎にいくと、農家ばかりである。勿論他に仕事もないのだから、農業するしか方法はない。今の日本の産業構造の中にあっては、農家の数は確かに多い。
過当競争なのだから、値段は叩かれ、ますます喰っていけなくなる。
こうした悪循環の中にあるある中で職業として農業を成り立たせる事はとても困難な道となる。

私の場合は麻を輪作作物として取り入れ、なんとか産業にまで育てていく、というのが主点でしたから、町から遠く離れた過疎地を選択し、誰も来ないような山の中に畑を借りました。平地の人目に付くような畑では栽培許可は絶対に下りません。又栽培している事自体が、盗難対策上必要なことで、絶対の秘密事項です。人知れずにこっそりやる事が求められたのでした。
このように栽培も販売も皆独力で、という事になるとかなりの無理を生じます。
可及的速やかに軌道に乗せる為には、既にあるグループに入れてもらって教えて貰いながら栽培技術を身につけ、既に確立している販売ルートで売って貰う、徐々に様子をみながら、いけそうになってから専業農家になる。これが一番スムーズな方法ではないかと思います。
こうした有機・自然農法グループは、既に全国に沢山あることと思います。
実際に見学して見て研修を受け、気にいったところで就農されては如何でしょうか。

今新規就農して農業を始めたいと思ってる人達は、「慣行でガンガンやって儲けるぞ」と考えている人は少ないと思います。より根源的なものを求めて、農的な自然な生活を求めての事だろうと思います。
だから、なんとか成功して上手くいって欲しいのです。   祈る健闘!

私もこれで諦めた訳ではありません。
今までを静かに振り返って反省し、再び自然農の原点に立ち返る事にしました。
自然農の原点とは、言わずと知れた「福岡正信・わら一本の革命」です。
自然農法を基本とした生活の確立以外には無い、と静かに考える私なのでした。
               

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