草は何故生える?
PAGE2 草生栽培について

草生栽培とは、草・雑草と共生して栽培するという考え方である。
農業を始めた頃は、とにかく一生懸命に除草作業に精を出していた。
しかし、しつこい様だが、除草作業はとにかく大変で取っても取っても、とても取り切れるもの
ではなく、雑草の生命力にはとてもかなわないのである。
結局除草作業が追いつかないまま、収穫の時期を迎えるというのが常だった。
除草剤を使用しない無農薬栽培において、慣行農法の畑と同じように仕上げるという事は
そもそも不可能なのだという事にやっと気ずいた。
今年は大分手抜きをして、あまり除草作業をしない様にしている。

写真撮影日 04-7-30

コキビ、今年は、7月初旬から中旬にかけて、
約40cm位に育ったところで、大きい草を除草
しながら培土した。今までは、まだ小さい内か
らホーを使って除草していたが、今年はこの
作業を省略した。
株間に残った草はまだこれから取らなければ
ならないが、初期の除草作業を省略した事で
大分楽になった。特に問題はない。

腰位の高さまで成長したヒエ。
今年は播種前に2度管理機をかけ、且つ
播種を6月10日と北海道においては、かなり
遅蒔きしたので、7月中旬から下旬にかけて
大きい草を取りながら培土するだけで済んだ。
初期の草取りをしなくて済んだので、大分
省力できた。
7月22日撮影の小豆、6月に一度除草した
だけなので、この時期になると草だらけに
なってしまう。
プロの畑作農家の人がこれを見たらびっくり
してはねるかもしれない。
幸いこの畑は山の中にあるので誰にも見られ
なくて済むのがありがたい。
道路沿いの人の目につく畑だったら、「畑を草
だらけにして何やってんだ、真面目に働け。」
ごもくそ言われるのは間違いない。
畝間の草を取ると大分すっきりして見える。
これが二回目の草取りである。収穫前にもう
一度位やれば大丈夫だと思う。
去年は都合6回位やったので大変だった。
昨年の半分で済ませた事になる。
「小豆はとにかく草を生やしたらだめだ。」と言
われて去年は死ぬような思いで除草したが、
別段草だらけになっても、小豆の生育に問題
はない。
この株と株の間の畝間が来年の雑穀の播種
床となる。取った草はそのまま畑に還元する
のでこれが来年用の緑肥になると考えている。
圃場前の通路に自生するハコベ。
ハコベは薬草にもなるそうで、土の肥えた所
でなければ生えないという。
圃場の中には、あまり生えないが、何故か
この通路のところにはびっしりと生えている。
この通路は、畑と畑の間の通路であるから、
もう何十年も通路として使用されている所で
ある。堆肥をいれたり、手をかけている畑には
生えないのに、ほったらかしの通路には何故
ハコベが生えるのだろう。
聞いてもハコベは答えてくれないけれども、
自然が発する静かなメッセージを聞ける存在
になりたいと思う。


このように、今はあまり除草作業に精はださない。
勿論、一生懸命にやっても間に合わないので諦めたという側面もあるが、草だらけになって
しまった畑でも無事収穫できた、という経験もしてきた。
結局のところ、どんな草であれ、無駄に無秩序に生えてくるわけではない。
土壌を補完するために生えてくるというのが基本的な考え方であるから、せっかく生えてきた
ものを仇のようにして取り除く必要はない。大きくなってから刈って緑肥として土にそのまま
返せばよい。
わざわざ緑肥作物を栽培して土にすき込む必要もない。
勿論作物がまだ小さいうちは、負けないように草を取り除く必要はあるが、ある程度の大きさ
まで育ってからは、草だらけになったとしても、もう負けることはない。
私の除草作業のポイントは、畑に草を生やさないという事ではない。
作物が取れれば良いのだから、収穫に差し障りない程度に草をとる、という考え方だ。
今は、畑がどんなに草だらけになってもあまり気にならない。
雑草だらけの畑から無事作物を収穫する、これが私の考える草生栽培である。

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