オーツ麦ってなんだ ?

  籾付き状態の燕麦

籾長・大きさは約10ミリ程度。
籾を取った剥き身の状態。

粒の長いお米という感じの大きさ。
長粒種であるタイ米に似た大きさ。

この燕麦品種「ヒダカ」は、1989年に耐倒伏性多収品種をねらいとして北海道農業試験場において育成された品種で、1990年に北海道の奨励品種として採用され、同年「ヒダカ」(えん麦農林7号)として命名され、品種登録されたものです。
えん麦は、日本においては、明治時代になってから、初めてヨーロッパから導入されたもので、
1900年頃、Wright卿がイギリスから数品種を導入し、北海道で試作したのが最初と言われています。そして北海道を中心として栽培されましたが、主として馬の飼料として利用されてきました。
このような歴史的背景があり、えん麦の主な需要地帯である軽種馬(サラブレッド)の産地名(日高支庁)にちなみ、「ひだか」と命名されたものです。
ここ日高門別町で作付けするにふさわしい、びったりのえん麦です。

さて、このえん麦、わが国では馬の飼料作物として栽培され、食用としてはまったく利用されてきませんでしたが、世界では約3,000万ヘクタール、約5,000万tの生産があり、これはコムギ・イネ・トウモロコシ・オオムギに続く世界第五位の生産であり、世界五大作物のうちのひとつなのです。
以外でしたね。つまり、日本以外の世界各国では食用として利用されているからです。

えん麦の食物繊維、B-ダルカンについて
何故にえん麦が世界第五位の生産量があるかというと、その栄養価からの食用利用がみなおされ、世界的にブームになりつつあるからです。
もともとえん麦は良質な蛋白質を含み、ビタミンやミネラルが多い他に、食物繊維が豊富です。
(えん麦の繊維含有量は、そばとほぼ同じ、コムギの約五倍、米の約十倍です。)

食物繊維とは、「植物に含まれるセルロースやペクチンなど、人間の消化器では消化されないもの」
ですから、消化できないものなど最初から不要と考えられてきたものですが、最近はコレステロールを排泄して動脈硬化を防ぎ、糖尿病にも良く、さらに大腸内の掃除役を果たして大腸癌を防ぐことがわかり、今では第六の栄養素といわれるまでになりました。皆さんもう良くご存知ですよね。

1963年に、大麦・小麦・稲・えん麦のうち、えん麦だけが血清コレステロールを低下させることが発見されましたが、その後の研究により、食物繊維の一種「B-ダルカン」がコレストロールを低下させる効果があることが明らかとなりました。えん麦は、このB-ダルカン含有量が他の麦類に比べて圧倒的に多いのです。 すごいですね。
続く研究によって、「B-ダルカンを多量に含むパンは、血液のコレステロールを低下させる働きがある」と結論されました。アメリカでは、えん麦の入ったライト(light)という名称のパンが普及しているようです。
もともとオートミールは、えん麦を食べやすいように加工した食品であり、欧米の朝の定番メニューです。

世界においては、約4000年の栽培の歴史を持つ作物で、中央アジア、アルメニア地域が原産地といわれています。
そういえば、中央アジアのキルギス人からメールをもらった事があります。
「キルギスには、えん麦粉と、イナキビを原料にした伝統的な飲み物があり、日本で作って販売したい、ついては、その原料が日本で手に入るかどうか」という問い合わせでした。
その後メールが途絶えてしまいましたので、どうなったのかわかりませんが、丁度日本における雑穀のように、古代からの栄養作物として利用されてきたのだと思います。
日本は何といっても「豊葦原の瑞穂の国」ですから、十分以上の米が取れます。
あえて麦まで食べる必要がなく、振り向いてもらう事も無く来た、このえん麦ですが、健康志向の高まりとともに、その栄養素が認められ、機能性食品としての認知が高まれば、栽培してみても実に面白い作物です。
粒としての利用よりも、粉にしての、パン等への利用に現実味があります。
「ためしてガッテン」に取り上げられる日もそう遠くないと思います。
健康はやはり゛食にあり゛ですよ。
えん麦というよりは、「オーツ麦」として知られるようになると思います。
えん麦というと、どうしても馬の餌、という印象が強すぎますからね。
    
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